ゲラメモ

/ 2014.04.25 posted

あなただけの自由帳、どんな作家の
ゲラかは開けてからのお楽しみ。

書籍を製作する過程では、原稿を最初に印刷した校正紙(ゲラ)が大量に消費され、著者や編集者、校正者が原稿内容を確認した後はゴミとして処分されます。年間で約8万点の新刊が出版される現在、出版社は膨大なゴミを生み出しています。 そこで、作家の手書きの赤字が入ったゲラの裏紙を「魅力ある素材」として再利用することで、1冊のメモ帳として商品化したのが「ゲラメモ」です。
日本の伝統技術である和装本四つ目綴じ。古くから、和装本の代表製本法として親しまれてきましたが、明治初期に洋装本の技術が輸入されて以降、手間のかかる和装本は減少し、今では珍しく高価なものとなりつつあります。その技術を施設のメンバーが学び、身に付けて作業にあたっています。
障がい者も伝統技術を身につければ、かかわれる仕事が増え、工賃アップにつながります。緻密で根気のいる作業ですが、すべて手作りだからこそ生まれる、温かみあるメモ帳ができました。
「ゲラメモ」は、東日本大震災で仕事が激減している被災地において新たな職を起こすことを目的に、被災された方々とPRe Nipponが連携して作った自由帳です。一つひとつ手作りで製本しているのは、福島県南相馬市のNPOさぽーとセンターぴあ・自立研修所ビーンズで働く障がいのある人たち。伝統技術である和製本四つ目綴じの職人技を身につけ、丁寧に制作を進めています。“再生”と“これから”の思いが込められた「ゲラメモ」の素材には、書籍の校正紙(ゲラ)が再生利用されています。もしかすると、あなたの好きな作家さんのゲラが入っているかもしれません。

*マテリアルガーデンでは、各地域の作業所の”新”産品づくりの相談を受け付けています。

小杉博俊(Material Gardenキュレーター)

《公開日:2014年4月25日》

◀現在展示中の作品一覧へ戻る